ソーラーシェアリング最前線(7)兵庫県豊岡市「坪口農事未来研究所」太陽光パネルが猛暑から米を守る

2026年9月30日

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全国各地の先進事例を紹介する「ソーラーシェアリング最前線」の第7回は、兵庫県豊岡市で稲作を中心に農業を営む坪口農事未来研究所です。水稲(米)を栽培するソーラーシェアリングでは、遮光率を30%に設定し、太陽光パネルによって強い日射をやわらげています。猛暑となった2023年には、パネルを設置していない区画で白く濁った米粒が多く発生した一方、パネルの下では白濁した米粒の発生が少なく、品質低下を抑えました。品質と収量の両立を図るため、全国各地の事例を参考に遮光率を設定し、農地の一時転用許可の基準になっている地域平均の8割以上の単収を確保しました。さつまいもや自然薯、黒大豆などもパネルの下で栽培し、遮光に適した作物を増やしています。

市内にある5カ所のソーラーシェアリングのうち4カ所では、同研究所が発行した社債をPatagonia日本支社が引き受け、建設資金を調達しました。発電した電力は小売電気事業者を通じてPatagoniaの国内直営店へ供給しています。太陽光パネルの下で栽培した米を使った日本酒の商品化にも取り組んでいます。年間600万円から700万円の売電収入の一部は、米の乾燥調製施設など農業設備の導入に活用しています。鳥類や水生生物が生息できる環境を維持しながら農業を続けることを目指して、パネルによる遮光が水田の水温や生物に与える影響についても兵庫県立大学と調査を進めています。

水稲を栽培するソーラーシェアリング

シリーズ:ソーラーシェアリング最前線

(1)「さがみこファーム」 ブルーベリーを栽培、観光農園で地域交流(神奈川県相模原市)2025年4月23日
(2)「吉田酒造店」 酒米を栽培、雪国で垂直型の太陽光パネル(石川県白山市)2025年7月3日
(3)「みつばち発電所」可動式の太陽光パネルで1等米を収穫(山形県米沢市)2025年9月24日
(4)「グリーンシステムコーポレーション」大豆や米を有機栽培、収穫量を高める土壌づくり(栃木県芳賀郡)2026年3月18日
(5)「ネクストイノベーション」ハウス型で高単価の作物を栽培(岡山県玉野市)2026年5月19日
(6)「野辺山営農ソーラー」日射と雨からホウレンソウを守る(長野県南牧村)2026年7月21日


<関連リンク>
提言 ソーラーシェアリングの規制緩和を、新たな農業の成功事例を増やすために(2026年3月5日)
報告書 ソーラーシェアリングで農業を再生:太陽光のエネルギーで地方創生へ(2025年3月11日)
特設ページ 太陽光

外部リンク

  • JCI 気候変動イニシアティブ
  • 自然エネルギー協議会
  • 指定都市 自然エネルギー協議会
  • irelp
  • 全球能源互联网发展合作组织