ソーラーシェアリング最前線(5)岡山県玉野市「ネクストイノベーション」ハウス型で高単価の作物を栽培

2026年5月19日

全国各地の先進事例を紹介する「ソーラーシェアリング最前線」の第5回目は、岡山県玉野市でネクストイノベーションが手がけるハウス型ソーラーシェアリングです。ハウスの屋根を太陽光パネルとビニール屋根で構成し、農作物に応じて遮光率を変えられる点が特徴です。自社で開発した制御装置で室内環境も管理し、地域平均並みの収穫量を得ています。農地の面積や形状に合わせて導入できるため、玉野市に多く点在する狭小な耕作放棄地の活用に向いています。小規模な農地でも採算を確保するため、農地面積あたりの収益が高い作物としていちじくや原木椎茸を選びました。ハウス内の環境を管理して出荷時期を早めたり、希少性の高い栽培方法を採用したりすることで、作物の付加価値を高めています。作物の販売収入は売電収入を上回っています。

ネクストイノベーションは、ハウス型を他社に販売し、新規就農者が初期費用なしでハウス栽培に参入できる仕組みも提供しています。発電事業者がハウスを購入・運営し、農家は月額利用料を支払うことで、建設費を負担せずに栽培を始められます。現在は発電した電力を売電していますが、今後は自家消費によって購入電力量を減らし、エネルギー費用を抑えるモデルを全国に展開する予定です。あわせて、空調設備の導入を検討しています。これまで以上に室内環境を緻密に管理することで、高麗人参やわさびなど新たな高単価作物の栽培も目指しています。

いちじくを栽培するハウス型ソーラーシェアリング

シリーズ:ソーラーシェアリング最前線

(1)「さがみこファーム」 ブルーベリーを栽培、観光農園で地域交流 (神奈川県相模原市)2025年4月23日
(2)「吉田酒造店」 酒米を栽培、雪国で垂直型の太陽光パネル (石川県白山市)2025年7月3日
(3) 「みつばち発電所」可動式の太陽光パネルで1等米を収穫(山形県米沢市)2025年9月24日
(4)「グリーンシステムコーポレーション」大豆や米を有機栽培、収穫量を高める土壌づくり(栃木県芳賀郡)2026年3月18日


<関連リンク>
提言 ソーラーシェアリングの規制緩和を、新たな農業の成功事例を増やすために(2026年3月5日)
報告書 ソーラーシェアリングで農業を再生:太陽光のエネルギーで地方創生へ(2025年3月11日)
特設ページ 太陽光
 

外部リンク

  • JCI 気候変動イニシアティブ
  • 自然エネルギー協議会
  • 指定都市 自然エネルギー協議会
  • irelp
  • 全球能源互联网发展合作组织