全国各地の先進事例を紹介する「ソーラーシェアリング最前線」の第3回目は、山形県の米沢市で50年にわたって農業を営んでいる木村成一氏が運営する「みつばち発電所」です。2018年12月に、自らが保有する田んぼに可動式の太陽光パネルを設置して、米の栽培と太陽光による発電を開始しました。山形県のブランド米を栽培したところ、地域の平均収穫量の9割以上を毎年維持しており、品質も1等米という評価を受けています。農地に設置した太陽光発電設備は181kW(キロワット)あり、個人の農家が運営するソーラーシェアリングでは大きな規模です。
収穫量と品質を高水準に保つために、ソーラーシェアリングの設備に工夫をほどこしました。稲の生育状況や気候に合わせて太陽光パネルの角度を変更できる可動式パネルを採用しています。稲の生育を促す7月下旬から9月下旬には、パネルの角度を70度に設定して多くの太陽光が農地に降り注くようにして、稲の健全な生育に必要な光量を確保します。それ以外の時期はパネルの角度を30度に変更して発電電力量を増やします。ただし米沢市は降雪量が多い地域のため、冬にはパネルの角度を再び70度に戻して、パネルに雪が積もらない状態で発電を続けます。
シリーズ:ソーラーシェアリング最前線
(1)「さがみこファーム」 ブルーベリーを栽培、観光農園で地域交流 (神奈川県相模原市)2025年4月23日(2)「吉田酒造店」 酒米を栽培、雪国で垂直型の太陽光パネル (石川県白山市)2025年7月3日




