脱炭素化に向けて世界各国の企業が自然エネルギーに本腰を入れて取り組んでいます。自然エネルギーの活用が企業の競争力を左右する時代になり、日本の企業も対応を迫られています。これから企業が進むべき方向性について、環境経営の分野で第一人者の末吉竹二郎氏(国連環境計画・金融イニシアティブ特別顧問)が国際的な動きをふまえて提言しました。合わせて米国で200社以上の企業の自然エネルギー活用計画を支援しているロッキー・マウンテン研究所 ビジネス再生可能エネルギーセンター主幹のリリー・ドンジ氏が米国企業の最新動向を紹介しました。さらにイオン、積水ハウス、富士通の3社が自然エネルギーの取り組み状況を説明するとともに、環境省の森下哲氏(地球環境局長)を交えたパネルディスカッションで今後の方策や課題を議論しました。
プログラム(敬称略)※日英同時通訳あり
内容 |
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開会挨拶: 大野 輝之 自然エネルギー財団 常務理事 |
基調講演1:「カーボン・ディスラプションに備えよ」 |
基調講演2:「米国で加速する企業の自然エネルギー活用」 |
企業事例:「自然エネルギーの利用拡大に取り組む」 |
パネルディスカッション:「日本が世界に追いつくための方策と課題」 |
イベント詳細
日時 | 2018年3月9日(金) 企業セミナー 15:00~17:45 レセプション 18:00~19:30 ※セミナーご参加者対象 |
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会場 | 六本木アカデミーヒルズ タワーホール |
主催 | 公益財団法人 自然エネルギー財団 |
参加登録・参加費 | 無料(要事前登録・先着順) |
基調講演者紹介
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- 末吉 竹二郎
国連環境計画・金融イニシアティブ 特別顧問
自然エネルギー財団 副理事長
東京大学を卒業後、1967年に三菱銀行(現 三菱東京UFJ銀行)に入行。1998年まで勤務した。 日興アセットマネジメントに勤務中、UNEP金融イニシアチブの運営委員メンバーに任命された。 現在、アジア太平洋地区の特別顧問としてUNEP金融イニシアチブの活動を支援する傍ら政府や地方自治体の審議会委員などを務める。 この他、セミナーや講演会、大学での授業などを通じて環境問題や社会的責任(CSR)、社会的責任 投資(SRI)についての講演等を行う。
主な著書に『ビジネスに役立つ!末吉竹二郎の地球温暖化講義』(東洋経済新聞社)、『有害連鎖』(幻冬舎)、『最新CSR事情』(北星堂書店)、『グリーン経済最前線』(岩波新書、共著)がある。
- 末吉 竹二郎
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- リリー・ドンジ
ロッキー・マウンテン研究所 ビジネス再生可能エネルギーセンター 主幹
ロッキー・マウンテン研究所における電力利用分野を統括。ビジネス再生可能エネルギーセンターを共同設立し、その主幹を務める。企業に対する自然エネルギー供給市場形成の促進に力を注ぎ、急速に進みつつある自然エネルギー利用の機運に応えることができる新市場形成のための可能性を模索。企業各社による自然エネルギーの購入を可能にするためのツールと製品の開発を主導する。
2014年12月ロッキー・マウンテン研究所に入所以来、8GWを超える風力、太陽光による電力の利用を可能にした。資源の持続可能な利用およびクリーンテック分野への投資に関して20年の経験を持つ。ロッキー・マウンテン研究所入所以前はアーンスト・アンド・ヤング社(Ernst & Young)においてクリーンテックに関するナレッジマネジメントを主導し、ソートリーダーシップおよびその戦略を開発。またカルバート・インベストメント社において環境・気候変動チームの統括を行い、同社における持続可能性指標の立ち上げ・管理、さらにグローバル代替エネルギー・ファンド、グローバル・ウォーター・ファンド、また同社においては初のグリーン・ボンド・ファンドの立ち上げ・管理を行うなど、公益事業、代替エネルギー、水資源の諸部門を経験。このほか世界資源研究所勤務、またドナルドソン・ラフキン・ジェンレット(Donaldson, Lufkin, & Jenrette)において投資サービス担当の経験も持つ。
イェール大学経営大学院より経営学修士号を、イェール大学より国際開発学修士号を、クレアモント・マッケナ大学より経済学および国際関係学の学士号を取得。またハワイの市民団体PIKO会長、アライアンス・フォー・グリーンヒート役員も務める。
- リリー・ドンジ