コロナ危機から都市の再創造へ

坂本 龍一 音楽家、一般社団法人モア・トゥリーズ 代表、東北ユースオーケストラ代表、自然エネルギー財団 評議員

2020年6月4日

in English

今一番必要なことは都市を作り変えることだと思う。都市のグランドデザインを刷新しなければならないだろう。都市の萌芽は6000年前ぐらいだろうか。そこは物と人と情報が集積した場所だから、常に疫病や外敵から狙われやすい所だっただろう。しかし大きなリスクを抱えながら人は都市を築き続け、このままでいけば惑星全体を都市化しかねない勢いだ。もちろんそうなる前に生態系の崩壊によって、人間も生存不可能になるはずだが。今回のパンデミックもまさに、資本主義によってドライブされた地球規模の生態系破壊、都市化のなせる技だろう。人はここで一度ストップし、考え直さないといけない。

都市を作り変えるとは、ぼくたちの生きること全てと言ってもよい。住環境、交通、食料の供給、インフラ、情報網、教育、医療、行政システム、セキュリティー、エネルギー供給などなど数え上げたらきりがない。密集した環境がリスクを生むとすれば、それは分散化させるしかない。これは巨大な公共事業だ。無駄なダムなどと違って、これはやる価値のある公共事業ではないだろうか。万人がより空間と時間のゆとりのあり、医療や教育、セキュリティーと文化を享受する権利があると思う。

 

 

 

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