「日本のエネルギー転換戦略の提案-豊かで安全な日本へ-」 2015年2月18日
公益財団法人 自然エネルギー財団は、政府が検討を進めている「エネルギーミックス」に対して、本日「日本のエネルギー転換戦略の提案-豊かで安全な日本へ-」を発表いたしました。
政府の「エネルギー基本計画」は、「省エネルギー・再生可能エネルギーの導入や火力発電所の効率化で、原子力発電を可能な限り低減させる」としています。
当財団の提案では、省エネルギーの徹底と、自然エネルギーの拡大、天然ガス発電・コージェネレーションの強化によって、2030年度時点では原発を稼働させる必要がないことを明らかにしています。
この提案が、幅広い議論の素材となり、日本のエネルギー政策転換に貢献できることを期待しています。
■主な内容■
○EUでは、2030年に電力の45%を自然エネルギーで供給する目標を決め、米国でもカリフォルニア州が2030年に50%という目標をたてています。いまや、「2030年に電力の40%以上を自然エネルギーで供給する」ことが、先進国標準と言えます。
○日本でも、自然エネルギー資源の大きさ、固定価格買取制度開始後の状況などを踏まえると、2030年に3500億kWhの自然エネルギー電力の供給が可能です。30%の省エネルギー化を実現できれば、日本の自然エネルギー割合も、先進国標準の45%になります。
○電力事業者、ガス事業者の計画が実現すれば、高効率な天然ガスコンバインドサイクル発電とコージェネレーションで、2030年度に4000億kWh以上の電力を供給できます。
○省エネルギーを30%行えば、2030年度の電力需要は7725億kWhになります。自然エネルギー電源3500億kWh、天然ガス発電・コージェネレーションの4000億kWhで、そのほとんどをまかなうことができるため、2030年度時点では、原発を稼働させる必要は見えてきません。
■目次■
はじめに ~エネルギー転換で豊かで安全な日本へ~ |
要旨 |
総論 選択すべき未来:持続可能な未来へのエネルギー政策 第1章 日本のエネルギー政策がめざすべき目標 第2章 持続可能な未来へのエネルギー政策:4つの鍵 第3章 これからの日本の電源構成の考え方 第4章 「持続可能な電源構成」の内容とその意義 |
各論 実現可能な未来 第1章 省エネルギー 第2章 自然エネルギー 第3章 分散型エネルギー 第4章 日本版SWITCHモデルによる2030年需給構造の評価 |
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