公益財団法人 自然エネルギー財団はこのたび、「今こそ化石燃料からの転換加速を:日本を守り強くするエネルギー政策の提案」を公表しました。
政府は中東危機への対応として、原油などの代替調達ルートの確保などの供給確保策とともに、燃料油への補助を行っています。また、非効率石炭火力を活用する方針も決定しました。供給確保への取組みは、国民生活を守り経済活動を維持するために必要なものですが、ガソリンなどへの一律補助、石炭火力活用は化石燃料への依存を減らすGX戦略にも逆行しています。
今回の事態が浮き彫りにしたのは、海外から輸入する化石燃料に国内のエネルギー供給の84%を依存する日本の脆弱性です。根本的な対策はエネルギー自給率を高めることであり、緊急対応としても、ガソリン補助のような一過性の対策ではなく、自給率引き上げに寄与する対策に国費を投入すべきです。
既に多くの日本企業がRE100への参加、PPAの活用で自然エネルギー電力に転換し、化石燃料の価格高騰から経営を守っています。東京都などの先駆的な自治体は気候変動対策の展開の中で、都市の活力を高めつつエネルギー消費量の大幅削減に成功しています。
自然エネルギー財団は、こうした企業や自治体の経験も踏まえ、自然エネルギー導入とエネルギー効率化(省エネ)、そして電化の加速でエネルギー自給率を高め、日本を守り強くする政策を提案いたします。
本提案は本年中にも効果を発揮しうる7つの対策と、制度・規制改革を含む6つの対策で構成されています。この提案が国、自治体、企業の対策に寄与し、化石燃料からの転換に貢献することを期待しています。
|
■全編 |
■概要版 |
迅速に実行可能で高い効果の7つの対策

- 昼の電気料金を安くして太陽光発電の電気を使い切る
- 自家消費型「オフグリッド太陽光発電」を約3か月で導入
- オンサイト、オフサイトPPAの導入加速
- 既存住宅でも効果の大きい省エネリフォームを加速
- エアコン・冷蔵庫を最新の高効率型に買い替え促進
- オフィス・工場の省エネをAIとSaaSで更に進化
- 大気の熱を汲み上げるヒートポンプを徹底活用
エネルギー自給率を高め日本を強くする6つの改革

- 太陽光発電の導入を加速する規制改革
a. ソーラーシェアリングで農業の振興と地域活性化を同時実現
b. 誰もが設置できるプラグインソーラーを日本でも可能に
c. 住宅・建築物への太陽光発電設置義務を全国で実施 - 風力発電の開発を陸上でも洋上でも加速
- 世界第3位の地熱資源を「国家戦略資源」として活用
- 自然エネルギーを最大限活用する送電線と蓄電池増強
- GX ZEHを標準化しエネルギー危機でも安心・快適な住宅に
- GX-ETSの発電・産業部門ベンチマーク強化を前倒し
<関連リンク>
[コメント]中東危機:今こそエネルギー転換の加速を 自然エネルギー拡大こそ化石燃料依存からの脱却の切り札(2026年3月18日)






