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コメント2030年削減目標の実現へ、エネルギー政策の抜本的な転換を

2021年4月27日

in English

 公益財団法人 自然エネルギー財団は、政府の温室効果ガス削減目標(NDC)の発表を受けて、コメントを公表します。 

2030年削減目標の実現へ、エネルギー政策の抜本的な転換を

 4月22日、菅義偉総理は、2030年度の温室効果ガス排出量を13年度比で46%削減することを表明し、「さらに50%の高みに向けて挑戦を続ける」と述べた。

 世界の気温上昇を1.5℃以下にとどめるため、本来、日本が果たさなければならないのは、50%にとどまらず60%をこえる削減だと指摘されており、その意味では、今回の決定は十分なものとは言えない。しかし、46%あるいは50%の削減は従来の目標、26%を大きく上回るものであり、深刻な気候危機の回避に向けた世界の努力に対し、ようやく日本政府が真剣なコミットメントを開始した第一歩として、評価に値するものである。

 いま最も重要なのは、9年後の2030年に向け、今回、表明された削減目標を必ず実現するために必要なエネルギー政策の転換を速やかに行うことである。昨年10月に、菅総理が2050年カーボンニュートラルを宣言した後も、政府が審議会の場で進めてきたのは、一方で「高効率」と称する石炭火力の利用継続を主張し、他方で、日本における自然エネルギー拡大の限界を強調する議論だった。46%削減、更には50%削減をめざすことが、政府の政策として公式に表明されたことを踏まえ、政府はこれまでの誤った議論を根本的に改める必要がある。

 自然エネルギー財団は、昨年8月に公表した「2030年エネルギーミックスへの提案」の中で、2013年度比で2030年度に47%削減を可能にするエネルギー転換の姿を明らかにしている。その中心になるのは、自然エネルギーにより電力45%以上を供給することであり、建設中の新規施設も含め、石炭火力を速やかにフェーズアウトすることである。

 今回の政府の決定を受けて、既存の電力会社、経済団体、政治家の一部からは、原子力発電の再稼働、さらにリプレース・新増設を求める意見が表明されている。しかし、原子力発電は、新設はもちろん、既存原発の再稼働であっても高コスト化しており、その活用に経済的な合理性がない。まして、多発している原子力発電所の管理にかかわる電力会社の不祥事を見れば、国民の多くが安全性への懸念から、再稼働に賛同しないのは当然である。

 2030年目標の達成をめざすエネルギー政策は、2050年カーボンニュートラルの実現につながるものでなければならない。自然エネルギー財団の2030年提案、また、本年2月に公表した2050年への提案、「脱炭素の日本への自然エネルギー100%戦略」が示すように、最も重要なのは、エネルギー効率化と自然エネルギーの拡大を最大限に進めることである。原子力とCCS付き火力発電への依存を進めるのは、エネルギーコストを上昇させるばかりでなく、安全性や地理的条件などの面で、そもそも実現可能性に欠けた選択と言わざるを得ない。

 今回の2030年削減目標の引き上げに向け、自然エネルギー財団が事務局の一翼を担う「気候変動イニシアティブ」は、日本の代表的な大手企業約140社を含む291の非政府アクターの賛同を得て、45%以上、更には50%削減をもめざす意欲的な削減目標の決定を政府に求めた。これらの多数の賛同の背景にあるのは、気候危機回避にむけた日本の役割についての真剣な思いであり、日本の企業や自治体が国際社会から評価されるためには、国の政策転換が不可欠だという切実な認識である。

 自然エネルギー財団は、今後とも、これら多くの非政府アクターとともに脱炭素社会をめざすエネルギー転換への行動を進めるとともに、抜本的で現実的な政策提案を行っていく。


<関連リンク>
自然エネルギー財団
[特設ページ]  脱炭素の日本へ:2030年・2050年のエネルギーミックスの姿

気候変動イニシアティブ(JCI)
JCIメッセージ:パリ協定を実現する野心的な2030年目標を日本でも

外部リンク

  • JCI 気候変動イニシアティブ
  • 自然エネルギーで豊かな日本を創ろう!アクション
  • irelp
  • 全球能源互联网发展合作组织

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