FIT制度における木質系バイオマス発電に係る提言

自然エネルギー財団ではこの度、今年 7月より施行される「再生可能エネルギーの固定価格買取制度(FIT)」における木質系バイオマス発電に係る提言書をとりまとめました。 本提言書は、国内の森林分野の専門家からの提案等を踏まえ、森林資源の有効活用を促すための原則や、具体的な買取価格について提案しています。 本提言書がよりよいFITの制度設計の一助となれば幸いです。

提言概要

FIT制度において木質系バイオマス起源の電力を固定価格で買い取ることは、森林資源の有効活用を促進する効果的な手段であるが、一方で過剰に高い買取価格を設定した場合、既存の木材利用体系を崩し、持続可能な森林資源の活用を妨げる恐れがある。 森林資源活用における原則を踏まえ、FIT制度における木質系バイオマスの買取価格設定について以下の提案を行う。

  • 既存の木材利用体系を崩さないカスケード利用を前提とした買取価格の設定
  • 熱電併給を前提とした買取価格の設定
  • 中小規模施設の普及を促すルール設定
  • 燃料種別の買取価格の設定
未利用木質バイオマス利用発電における買取価格提案
区分 1,000kW超~20,000kW以下 1,000kW以下
当初2年補助あり3年目以降当初2年補助あり
買取価格20~25円17円程度20円以下30~35円25円程度

本提言書策定に際しては以下の方々のご協力を得ています。

  • 富士通総合研究所 梶山恵司氏
  • NPO法人バイオマス産業社会ネットワーク理事長 泊みゆき氏
  • 認定NPO法人 環境エネルギー政策研究所(ISEP)松原弘直氏
  • 筑波大学 熊崎実名誉教授
  • 三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社 相川高信氏

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