太陽電池のサプライチェーン中国の市場支配、世界各国で進む対策

2024年12月18日

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自然エネルギー財団は、本日、「太陽電池のサプライチェーン:中国の市場支配、世界各国で進む対策」を公表しました。

いまや世界全体で太陽光発電が主力の電源になってきました。主な要因はコスト競争力にあります。多くの国で化石燃料の輸入を減らすことができ、温室効果ガスの排出削減とエネルギー安全保障の強化に貢献しています。

太陽光発電はエネルギー転換を推進する切り札と言えます。その点で太陽電池のサプライチェーンが堅牢であることが極めて重要ですが、現在のところ中国が市場を支配しているという問題があります。

本レポートでは、世界の太陽電池のサプライチェーンがどのくらい多様化できているかを分析しました。太陽電池の主流である結晶シリコン製品は米国、欧州、東南アジア、インドで製造能力を拡大する取り組みが進んできました。それと同時にリサイクルの進展、さらには日本で発明されたペロブスカイト太陽電池の登場により、太陽電池のサプライチェーンは今後ますます堅牢になっていくでしょう。

<目次>
はじめに
要約
第1章:世界の太陽電池のサプライチェーン
 1. 結晶シリコンモジュールがほぼ独占
 2. 太陽電池に欠かせない鉱物:シリコン、銀、アルミニウム、銅
 3. 中国国内と中国企業に集中する製造能力
第2章:中国の支配をもたらした主な要因と課題
 1. 規模の経済と垂直統合による競争力
 2. 地理的な集中がもたらす長所と短所
 3. 中国の太陽電池産業に対する批判
 4. 太陽電池の過剰供給がもたらす競争激化と損失
第3章:米国、欧州、アジアの対抗策
 1. 米国: 助成と保護主義を組み合わせる
 2. 欧州連合:リスクを認識するも、需要を優先
 3. 日本:導入ポテンシャルを過小評価、ペロブスカイトに注力
 4. 東南アジアとインド:サプライチェーン多様化の役割が高まる
第4章:サプライチェーン多様化の手段が増える
 1. モジュールのリサイクルが低コストで可能に
 2. 期待が大きいペロブスカイト太陽電池の今後
おわりに

外部リンク

  • JCI 気候変動イニシアティブ
  • 自然エネルギー協議会
  • 指定都市 自然エネルギー協議会
  • irelp
  • 全球能源互联网发展合作组织

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