公益財団法人 自然エネルギー財団は本日、報告書「中国の電力システム改革:自然エネルギーの拡大を促す」を公表しました。
中国は1990年代の後半から、急速な経済発展と電力需要の拡大に対応するため、電力システムの改革を進めてきました。従来の計画経済から新しい市場経済へ変革する中で、さまざまな制度改革を実施し、発送電分離や小売自由化などに取り組んでいます。
急速に拡大する自然エネルギーを中心とした電力システムへ変革する挑戦も始まりました。火力発電から自然エネルギー主体の電力システムへ転換することにより、国を挙げて取り組む2060年のカーボンニュートラルの目標達成が近づきます。
本報告書では、中国の電力システム改革の経緯を紹介しながら、小売、発電、送電の3つの分野における改革の内容と進み具合について詳細に解説しています。日本を含むアジア地域の電力システム改革を推進する参考資料になることを期待します。
<目次>
第1章 中国の電力システム改革の流れ
1-1 電力システム改革の歴史
1-2 今後の電力システム改革の方向性
第2章 卸売・小売分野の自由化
2-1 電力取引の制度改革
2-2 規制撤廃による電力料金の自由化
第3章 発電分野の低炭素化
3-1 自然エネルギーの発展
3-2 自然エネルギーの発電コストの低下
3-3 発電事業の低炭素化の展望
第4章 送電網の広域化
4-1 送電網広域化の経緯
4-2 広域化の現状
4-3 広域化の課題と今後の展望