世界原子力産業動向レポート(WNISR)は、原子力産業の現状を、運転状況、発電量、建設計画、廃炉の進捗などを含めて総合的にまとめた年次報告書です。この報告書では、既存の原子力保有国の現状や、新規参入が見込まれる国々の建設計画の進展も評価しています。また、原子力発電と自然エネルギーの成長を国際的に比較しています。本イベントでは、2024年版レポートについて、その概要を解説いただきました。
プログラム ※日英同時通訳あり
[司会]ティナ・バレット 上智大学比較文化研究所 所長 講演資料DL パネルディスカッション |
※英語オリジナル版動画はこちら
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イベント詳細
日時 | 2024年11月15日(金)11:00~13:00 |
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会場 | 上智大学 四谷キャンパス 2号館 17階 1702号室 |
主催 | 上智大学比較文化研究所 |
共催 | 自然エネルギー財団、フリードリヒ・エーベルト財団、ハインリヒ・ベル財団 |
参加登録・参加費 | 参加費無料・要事前登録(先着制) |
WNISR 2024について
2024年版世界原子力産業動向レポート(WNISR)では、「原子力発電と再生可能エネルギーの展開」および「電力の安定化と原子力発電への競争圧力」に特化した章を設け、太陽光発電や風力発電のエネルギー貯蔵が、原子力産業に対してどのように競争圧力を高めているかを評価しています。
また、小型モジュール炉(SMR)の開発状況、ロシアへの依存度を巡るグローバルな原子力セクターの分析、米国における兵器用トリチウム生産に関連した民生用原子力発電所の軍事化の分析、それがフランスにおいて持つ意義、さらには英国における原子力産業と核兵器関連企業の相互依存の評価が含まれています。この分析を通じて、納税者や電力料金負担者が、無意識に原子力産業や核兵器関連企業を支援している仕組みについて議論されています。
さらに、「福島第一原発状況報告」では、2011年の事故に関連する現地および周辺地域の課題についての概要が示されており、「廃炉状況報告」では、現在閉鎖されている200基以上の原子力発電所の現状が報告されています。