公益財団法人 自然エネルギー財団は、この度ドイツのシンクタンク、アゴラ・エナギーヴェンデの産業チーム、アゴラ・インダストリーがヴッパータール研究所、ルンド大学と共に本年11月に公表した報告書 "Global Steel at a Crossroads: Why the global steel sector needs to invest in climate-neutral technologies in the 2020s" を日本語訳しました(邦題「岐路に立つ世界の鉄鋼:世界の鉄鋼セクターが2020年代にカーボンニュートラル技術に投資すべき理由」)。
この報告書は世界の鉄鋼産業の高炉などのプラント改修サイクルに焦点をあてたもので、鉄鋼セクターの脱炭素転換に向けた投資判断に重要な示唆を与えるものです。日本や欧州など多くの国では、高炉など多量のGHG排出を伴う既存の生産設備の多くが向こう10年間以内に改修・再投資が行われる見込みです。いったん改修を行うと鉄鋼業設備の寿命は20年間といった長期間 に渡り延長されることを考えると、2050年までの投資機会は限られており、この2020年代が決定的に重要です。
本日同時に公表したインフォパック「鉄鋼業の脱炭素化に向けて:欧州の最新動向に学ぶ」と共に、本報告書が鉄鋼部門の脱炭素化に向けた議論を活性化させ、未来に繋がる意思決定に貢献できれば幸いです。
英語版プレスリリース、報告書のオリジナルは、以下のリンク(外部サイト)をご参照ください。
<関連リンク>
[インフォパック] 鉄鋼業の脱炭素化に向けて:欧州の最新動向に学ぶ(2021年12月)