公益財団法人自然エネルギー財団がWEBサイト上で情報提供している「電力需給チャート・連系線潮流マップ・連系線潮流チャート」について、2026年3月12日(木)より広域機関が提供するデータ形式の変更に伴い、連系線潮流実績データの一部を自然エネルギー財団が独自に計算した推定値を表示しています。
潮流実績データをご利用される場合は、この点についてご理解いただいた上で、ご利用いただきますよう、お願いいたします。
経緯
中部エリア、北陸エリア、関西エリアをそれぞれ結ぶ地域間連系線は、これまで、中部=関西間、北陸=関西間が交流で連系され、中部=北陸間は一旦直流に変換した後、交流に戻す方式(BTB:Back To Back)によって連系されていました。広域機関マスタープランにおいて、N-2故障時における供給信頼度の向上や運用容量の増加などの面から、いずれのエリア間も交流で結ぶループ系統方式への変更が議論されました。これに伴い、図1に示す通り、これまで各連系線で運用容量を管理していたものを、各エリアの出入りで管理する「フェンス管理」へ移行することになりました。
2026年3月には一連の工事が完了し、3月12日より広域機関の連系線管理が変更され、広域機関が公表するデータも各フェンス(中部フェンス、北陸フェンス、関西フェンス)潮流として公開されています。

各送電線の潮流の推定方法
自然エネルギー財団が2020年よりWEB上で公開している「電力需給チャート・連系線潮流マップ・連系線潮流チャート」では、これまで、中部=関西間(交流連系)、中部=北陸間(直流連系)、北陸=関西間(交流連系)の各連系線潮流実績データをそれぞれ掲載していました。しかし、今回の中部=北陸間交流連系に伴うループ系統への変更が年度途中の変更であったこと、また、本WEBサイトの改修に一定の時間を要することから、当面、フェンス潮流から各送電線の潮流値を推定し、掲載することとします。
推定方法は以下です。
- ・関西フェンス:A(関西に入る方向が正)
- ・北陸フェンス:B(北陸に入る方向が正)
- ・中部フェンス:C(中部から出る方向が正)
- ・中部=関西連系線:x(中部→関西が順潮流で正)
- ・中部=北陸連系線:y(中部→北陸が順潮流で正)
- ・北陸=関西連系線:z(北陸→関西が順潮流で正)
これらの関係式は、
C = x+y
A = x+z
B = y-z
となり、途中の送電ロスなどが無視できる前提でC=A+Bが成立する(各フェンス潮流の合算はゼロになる)ならば、xとyとzのノルム最小解2は、以下と導けます。
x = (2A+B) / 3
y = (A+2B) / 3
z = (A-B) / 3
自然エネルギー財団「電力需給チャート・連系線潮流マップ・連系線潮流チャート」では、このノルム最小解を連系線潮流の推定値として掲載します。
なお、実際の送電線運用では、各連系線のインピーダンス特性などから、上記計算方法で得たノルム最小解が真の連系線潮流値と異なる可能性が十分考えられます。データ分析等を行われる場合は、広域機関のWEBサイトより一次データをダウンロードの上、ご利用ください。
- 電力広域的運営推進機関 第114回調整力及び需給バランス評価等に関する委員会 資料2 「中地域交流ループ運用開始に伴うシステム切替対応について(ご報告)」
- 各連系線潮流の二乗和平方根である√(x^2+y^2+z^2)が数学的に最小となる解。なお、ノルム最小解が連系線潮流の真値であるとは言い切れない。




